食品工場でのクリーンルームのメリット

食品工場 クリーンルームというのは清浄度を基準より高くした部屋のことで病院だけでなく食品などの工場でも多く使われているシステムです。設置のための費用もかかりますし、稼動し続ける必要があるため運転費用も発生するのですが、それを上回るメリットがあるのです。
食品工場において異物混入があればその食品を回収する手間や費用がかかるだけでなくそのメーカー自体の信用も落ち、売上に大きく響いてきます。クリーンルームであれば異物が混入するのを防ぐ効果があるのです。静電気を起こしにくい素材の服装で作業をするためゴミや埃が入らないだけでなく火災の起こる可能性も低くなります。また、製品の品質向上にもつながります。
生ハムや生ビールなど包装後に加熱殺菌をせず新鮮さを売り物にした食品がさまざま出回っています。本来なら水分が多い食べ物は真空包装の後に加熱して微生物を死滅させることで腐敗を防止しなければいけません。
しかしながら微生物がいないクリーンルームで作成包装することで加熱しなくてもよくなり風味や栄養価をそのままに保てているのです。

薬剤の調合にはクリーンルームが必要です。

医療用途でいうクリーンルーム(無菌室)とはバイオクリーンルームのことです。
特に手術室、医薬品や化粧品などの製造所、減菌医療機器の製造所や減菌室などが無菌室化されています。塵埃を排除していけば自動的に細菌類も排除できるという考え方が基になっています。手術室も細菌に起因する汚染が予防できるというメリットがあります。
無菌室は空気中の浮遊微粒子を制御するシステムが組み込まれています。
最近では一般の薬局でも無菌室を設置する事例が多くなっています。薬剤の調製には無菌室が必要の場合が多くなってきていますが特に点滴療養のための点滴薬剤の調製は無菌室による無菌調整が必要です。基準としてはクリーンルームクラス1000、クリーンベンチクラス100のレベルは必要です。
このレベルは薬剤メーカーのクリーンルームと同程度です。
無菌室での薬剤調製により、在宅中心静脈栄養法、在宅化学療法、在宅自宅疼痛緩和療法、在宅経管栄養法、などは可能となります。